忙しい社長ほど、なぜ「未来の仕事」ができなくなるのか
経営者と話をしていると、よくこんな言葉を聞きます。
「時間がないんですよね」
ところが、本当に時間がないのでしょうか。
私自身、長く経営に携わってきて、ある時気づいたことがあります。
仕事が早く終わっても、時間は増えない。
なぜなら、空いた時間にまた仕事を入れてしまうからです。
水曜日に金曜日の仕事をしていました
私自身、以前はそうでした。
たとえば、水曜日に予定していた仕事が思ったより早く終わる。
2時間空いた。
普通なら「2時間の余裕ができた」と考えます。
ところが私は、
「じゃあ、金曜日にやる予定だった仕事をやっておこう」
と考えていました。
金曜日になれば、
「月曜日の仕事を先にやっておこう」
となります。
仕事はどんどん前倒しになります。
一見すると、とても生産性が高いように見えます。
しかし、これには大きな問題があります。
いつまで経っても、時間に余力が生まれないのです。
「効率化」と「余力をつくる」は違います
ここは非常に重要だと思っています。
1時間かかっていた仕事を30分で終わらせる。
これは効率化です。
AIを使って資料作成時間を2時間から30分にする。
これも効率化です。
しかし、そこで空いた90分に別の仕事を入れたらどうでしょう。
会社全体の処理量は増えます。
しかし、社長の余力は増えていません。
つまり、
生産性を上げることと、余力をつくることは同じではない
ということです。
社長には「今やらなくてもいい仕事」が必要です
会社には、今日やらなければならない仕事があります。
お客様への対応。
請求。
社員への指示。
トラブル対応。
商談。
メールへの返信。
これらを放置するわけにはいきません。
一方で、経営にはもう一種類の仕事があります。
新しい商品を考える。
新しい顧客をどう獲得するか考える。
新しい技術を試す。
会社の3年後を考える。
社員がもっと働きやすくなる仕組みを考える。
新しい事業の可能性を調べる。
これらには共通点があります。
今日やらなくても、会社は止まらないのです。
だから後回しになります。
そして忙しい会社ほど、この仕事が永遠に後回しになります。
私は、これを「未来の仕事」と考えています。
社長の仕事を全部タスクにしてはいけません
一般的なタスク管理では、
「やるべきことを書き出しましょう」
と言われます。
そして優先順位をつけます。
もちろん、それ自体は間違っていません。
しかし経営者の場合、少し違う視点が必要だと思っています。
タスクをどう処理するかを考える前に、
「これは本当に自分がやる仕事なのか?」
を考える必要があります。
自分でやらなくていい仕事なら、速く処理する必要すらありません。
AIに任せられないか。
SaaSで自動化できないか。
外注できないか。
社員に任せられないか。
そもそも、やめられないか。
この順番で考えた方がいい。
私はそう考えています。
今は「人を雇う」以外の選択肢があります
以前は仕事を減らそうと思ったら、人を採用することが代表的な選択肢でした。
しかし、小さな会社にとって一人採用することは大きな固定費です。
今は違います。
生成AIがあります。
月数千円から使えるSaaSがあります。
オンラインアシスタントがあります。
クラウドソーシングがあります。
経理、営業支援、資料作成、予約管理、議事録作成など、必要な業務だけを外に出すサービスもあります。
しかも、0円から試せるものもたくさんあります。
だから、
「自分でやる」か「人を雇う」か
という二択で考える必要はなくなりました。
空いた時間を「埋めない」
ただし、ここで一番難しいことがあります。
仕事を効率化して1時間空いたとします。
その1時間を、
すぐ別の仕事で埋めないことです。
これが意外と難しい。
真面目な人ほど、
「時間があるなら仕事をしなければ」
と思います。
しかし、経営者の場合、その1時間こそ価値があります。
散歩してもいい。
本を読んでもいい。
新しいサービスを触ってもいい。
会社の3年後を考えてもいい。
誰かに会ってもいい。
何もしない時間があってもいい。
その「空白」から、新しいものが入ってきます。
余白がなければ、新しいものは入ってこない
これが、私が「ヨリョク」という名前に込めている考え方です。
会社をパンパンにしない。
社長の予定をパンパンにしない。
利益を全部使わない。
時間を全部使わない。
少し余らせる。
すると、その余力を新しいことに使えるようになります。
時間の余力をつくる。
利益の余力をつくる。
その余力を、未来に使う。
ヨリョクではこれから、AI、SaaS、外注、サービス、コスト削減など、社長の時間と会社のお金に余力をつくる具体的な方法を紹介していきます。
ただ便利なツールを並べるつもりはありません。
「それを使うと、本当に社長の仕事が減るのか?」
「払ったお金以上の余力が生まれるのか?」
この2つを基準に考えていきます。
